ユシカ
「さてさて、『アタシは祠の洞窟の奥に突入中!』 前回、吹っ飛ばされたあとね」
クロウ
「よく吹っ飛ばされて無事でいられるな……で、奥に進んだらどうなった?」
ユシカ
「細い道をくぐって、ちょっとした休憩スポットを発見。壁には、アタシたちの探検記録の十字サインが刻まれてたのよ」
クロウ
「俺の縦線に、ユシカが横線を足してくれたやつだよな。ああいう記録、地味に好きだ」
ユシカ
「でしょ? そうやって進んだ先で、ついにクロウと合流ーっ!」
クロウ
「待ち合わせ場所は、小さな墓地だな。俺は先に着いて、墓石の前で白詰草を供えていたんだ」
ユシカ
「クロウって、そういうところだけマメよね」
クロウ
「そういうところ“だけ”って言うな!」
ユシカ
「でも、墓石に埋め込まれた赤い石はキレイだったわ。
小さな墓地には心地よい風が吹いて、タンポポの綿毛がふわふわ飛んでたの。いいシーンよね~」
クロウ
「そんな平和ムードの裏で、俺は不安だったけどな。祠の洞窟で、変な声を聞いたんだよ」
ユシカ
「それは気のせいだって言ったじゃない! 祠の洞窟で守護団セフィルが巡回してたら、探検なんて無理よ」
クロウ
「うーん……でもあれは絶対……」
ユシカ
「はい、次の話題! クロウ、授業態度の件!」
クロウ
「は!? いきなり反省文を出すなぁぁぁ!!!!!」
ユシカ
「“寝坊による遅刻はせめて10日間に2回までは許してくださいお願いします”って、何よこれ!!」
クロウ
「うっ……せ、せめてグラタン禁止令で済んだから許してくれ……」
ユシカ
「はぁ……どれだけグラタン好きなのよ」
クロウ
「そ、そんなことより! 墓石にあったシザール文字、ユシカは読めたか?」
ユシカ
「『しんあいなるともへ』ってところだけ読めたわ。でもこのお墓、誰のお墓なんだろう?」
クロウ
「ルタ先生だけが知っているんだよな……多分」
ユシカ
「『謎は深まるばかり……』で、次は暗いトンネルに突入よ! クロウ、ビビってない?」
クロウ
「ビ、ビビっていない! ただ、トンネルの中では、なぜか照明用のソールを使えないのが不吉で……」
ユシカ
「手を握ってトンネルをくぐろうか?」
クロウ
「まるで俺がビビりだから手を繋ぐって話の流れにするのはやめろよ!!
毎回このトンネルを潜るときには、手を繋ぐって約束したからじゃないか!」
ユシカ
「次回、ついに真っ暗闇のトンネルに突入! 楽しみにしてね!」
クロウ
「これのどこが楽しいんだよ!? って、おい待てユシカ! 俺を置いていくなー!!」